庇をもっと伸ばすべきだったと、雨のたびに少し後悔してきた。雨が降り込み、いつも憂鬱だったオフィス前。今はそれがうれしい。
なぜかというと、鉢植えの植物を置いたから。雨が適度にかかるこのスペースは、そのためにあったとしか思えないほどしっくりきている。今年は木工室（workshop）の工事を予定しているので、秋にはこのスペースはなくなってしまう。しかし、その前に自分の中で、好きなスペースにできて良かった。秋に予定している工事はほぼ恒久的なもの。借り物でもない自分の土地なので、このあとずっと仕事をする場所ということになる。なので、「仮」のような状態から少しずつ変化させてゆく予定だ。地植えの植物も増やして、自分の好きなスペースにしてゆく。そのために、今はいろんな庭を見たりして下調べ中。こんな雨のかかるデッキのようなスペースも作ってもいいなあと思えてきた。何かの本で庭作りは10年はかかるとあった。植物が成長し周囲の環境に馴染むには、そのくらいの時間が必要なのだ。小さなスペースの、大きなプロジェクトの始まり。