思いっきり転んで、久しぶりに宙に浮く感覚を味わいました。

 

 

 

前回のブログ更新のあと少しまとまった雪が降り、工房に着くなり嬉々として朝から散歩に出かけました。まだ細い道で除雪車が動き回っている中だったので、連れはおっかなびっくりの様子。大丈夫と声をかけながら自信満々に歩を進めていたのですが、その瞬間は突然やってきました。積もった雪の下が氷だったようで、自分でもびっくりするくらいに両足が滑り、次の瞬間体が宙を舞っていました。この感覚久しぶり。

というのも、小中学時代は柔道を習っていたので、投げられて宙を舞うのはその当時日常のことでした。それでいて、そのあとすぐに来る衝撃に耐えるため、空中で受け身の態勢を意識します。頭を打たないように、なるべく広い面積で衝撃を受けるというのが受け身の考え方(手で畳を自ら叩きつけ衝撃を緩和することも)ですが、こればっかりは頭でどれだけ理解してもできるものではなく、ただひたすら繰り返し練習することでしか習得できないものです。さて、あれから30年。

起き上がって確認してみると、頭に衝撃はなし、身体を局部的に打ちつけた部分もない。ああ、すごい!と一人、にんまりしてしまいました。身体は覚えているんだなと改めて認識した次第。自転車に乗れるようになると、どんなにブランクがあっても乗れるもの。それと一緒で身体に繰り返し覚えこませた感覚は、脳の記憶とは明らかに違います。

何かを習得したいという欲は誰しも抱くものですが、最近は以前に比べると記憶力の衰えを感じることもあり、どちらかというと身体に覚えこませることに興味を持っています。少しブランクがあっても、少しずつレベルアップできるような楽しみを持つこと。最近始めたスケッチも、そんなものの一つ。少しの時間を使って、身近なものを描いています。

仕事においても、ご依頼をいただく際には当然ながら現物はないので、私の頭の中にあるイメージを少しずつ描くようになりました。そして、この仕事のスケッチには目標も掲げました。それは、お客様と対面した状態でお客様の向き(自分からは逆!)でスケッチを描くこと。想像もしたことなかったのですが、実はある建築家のエピソードで知りまして、実際にそんな人がいたことに驚きつつ、他人ができたのだから自分にもできるはずと思い込んで練習をしています。いつになるかはわかりませんが、死ぬまでには身につけるつもりです。

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