ソファーの前に置くテーブルの高さとしては、25センチは低い。でも、床に座って使ってみると、いろいろ利点が見えてきた。

 

IMG_2429

 (建築家 高田和政氏 自邸)

建築家 高田和政氏に高さの指定をもらったとき、少し嬉しかった。この高さは、なかなか作ることがないからだ。座卓は普通33〜35センチ。食事をするには25センチは低すぎる。ソファーに座って使うテーブルならば、50センチ近くは欲しい。だが、この低いテーブル、意外に海外のインテリア写真では見かけることがある。しかも、ソファーの前に置かれていることも多い。もう8年も前になるが、あのカルバンクライン邸の家具を依頼されたときにも、同じように低いテーブルが含まれていた。翌年メンテナンスに行ったときに使い方を見てみると、雑誌や花瓶・オブジェが置かれていた。どうやら、飾り台として使っているようだった。もちろん、同じように飾り台として使ってもいいし、食事以外でちょっと床に座って軽く飲み食いするぐらいならば、しっかり全体を見下ろせるこの高さは、意外に使い勝手がいいと感じた。ソファーの座面よりも低いので、視覚的な圧迫感も感じない。今まで提案してもいまいち説得力がなく依頼を受けるまでには至らなかったが、実際に体感してみて良さを知ったことでこれからは自信を持って提案できそうだ。食事はダイニングで済ませ、その後は床に座って過ごすことが多い人ならば検討する価値は十分にあるだろう。子供にも優しい高さだ。

works updated

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください