エルゴノミクス（人間工学）の権威 野呂影勇氏
知人の紹介で、工房を訪ねていただきました。いただいた名刺を見ると、「早稲田大学名誉教授 工学博士 エルゴシーティング株式会社CEO」とあります。肩書きから圧倒されてしまいます。椅子を作る過程でいつも意識してきた人間工学ですが、まともに勉強したことなく本などでの知識のみ。あとは、様々なモノを制作してきた経験で家具づくりをしています。そんなところに、このような方が来ていただけるとは光栄です。椅子の座り心地をどう感じられたのでしょう。いろいろ話をさせていただきましたが、クッション素材の話が興味深かったですね。見えないクッションの中身にいつも試行錯誤しながら快適性を模索していますので、参考になる話が聞けないかアタックしたんですけど、如何せんそれを聞き出すこちらの知識が足りない。突っ込んだ話ができるように、もっと勉強しなければいけません。メーカーとのコラボ（コンサル）が多いようですが標準化せざるを得ない工業製品との相性がいいのは当たり前。学問も細かいデータを集めて標準化するものですから。ただ、本来は医療と同じで一個人に対して使われるべきもの。小さなオーダー家具工房だからできることもありそうです。そんな新しいページを開く、大きな出会いに感じました。
