私たちを含めた生物は素晴らしい力を持っている。その生物に学び模倣することで新たな技術を開発するという、今最も興味深い分野。

 

 

 

最先端のガン治療研究は、自身の治癒力をいかに高めるかに注がれているといいます。もともとは正常な細胞がDNAのコピーミスにより異常増殖を繰り返すのがガン細胞。DNAのコピーミスはどうしても避けられないので、それを排除するシステムが存在しているのですが、それをかいくぐってしまった結果がガン。異常細胞の存在をどうしたらシステムに認識させられるのか、そんな研究が行われているそうです。何もしないのに劇的にガン細胞が消滅して完治する人がいるのは、そのシステムが正常に作用した結果です。近い将来、切除や抗がん剤による苦しみはきっと無くなるはずです。これは医療の例ですが、工学の世界でも生物の持つ力に注目が集まっているようです。

 

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それは、「生物に学ぶイノベーション〜進化38億年の超技術」赤池学著 に詳しい。身近な生物の構造や原理を把握し、それを技術として応用する。その実例として研究内容などがわかりやすく紹介されています。

 

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趣味で日本ミツバチを飼っていますが、捕獲した群れが一夜でおよそ6センチ四方の巣を作り出していたのを見つけた時は非常に驚きました。夜間は全く出入りしないので、彼女たちがやってきた時に何か物質を持参していることは間違いないのですが、一体どうやって暗闇の中で複雑な構造をした巣を作れるのか不思議で仕方ありません。そこには人知を遥かに超える技術が存在しており、それをどう分析し活用していくかは研究者の想像力に委ねられています。

 

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ある特定のものに執着して研究する人も大事ですが、今後はそのさらに上位に、あらゆる分野を総合し新しいものを創造する人間が必要になると思われます。過去の偉人であればレオナルド・ダ・ヴィンチはその代表的な人だと思いますが、現代にもその素養を持つ人をちらほら見かけます。日本も円熟期に入っていると思われていますが、こういう切り口で様々なことに取り組んだら、とてつもない未来が待っているような気がしています。

 

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